こちら豊島区池袋雑食課

カテゴリ:コラム・批評( 9 )




鈴置洋孝が肺がんの為逝去。

思わぬ急報に今朝から衝撃を受けている。

鈴置洋孝が肺がんの為逝去した。享年56。
http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20060810-73686.html
無論現役のさなかであったし、やはり返す返すも無念さが残るニュースだ。
代表的な出演作を挙げると、

紫龍(聖闘士星矢)
天津飯(ドラゴンボール)
日向小次郎(キャプテン翼)
ブライト・ノア(機動戦士ガンダム)
破嵐万丈(ダイターン3)
九能帯刀(らんま1/2)

つらつらあげただけでも、いかにお世話になってきたかが良く分かる。
全て幼少の頃から熱心に見ていたアニメばかりだ。

熱血ヒーローが多いようで、才知にあふれた悪役や、
屈折した青年というのも実に映えた。
トランスフォーマーのスタースクリーム、横山光輝三国志の陳宮、
銀河英雄伝説のルパート、オーガスのオルソン、るろうに剣心の斎藤一などなど。
代表作に比べると認知度は低いものの、氏の芝居の幅広さを見る思いである。

洋画ではトム・クルーズの吹き替えをすることが多かった。
知性と熱血さを持ち合わせた甘い声音で、
MI:シリーズのイーサン・ハントを違和感なく演じあげていた。

「余人を以って替え難い」声の持ち主だっただけに、喪失感は大きい。
まずはご冥福を祈りたい。
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by gesotoku | 2006-08-11 13:41 | コラム・批評

イカソーメンをやってTRY

イカソーメンの話。

いつぞやの日曜日、テレビを点けると「噂の東京マガジン」をやっていた。
浜辺で水着の女性がなんともグロテスクで奇怪な物体をこさえている。
どうもそれが、やつのいうところの「イカソーメン」であるらしい。
すっかりおなじみのこのコーナーだが、
街行く若い女性に声をかけ、実地で料理をつくってもらってその様子を流す、それだけの内容である。
ズラズラ用品を並べたテーブルには、料理に必要な材料は勿論、「フェイク」の材料も入っている。
あんかけヤキソバの回で、案の定ギャルは小麦粉やらゼラチンを入れてみたりするから、
製作側としては「期待通りの絵」であるのだろう。まんまとしてやられている。
オッサン声のボヤキナレーションも輝きを増そうというものだ。

出てくるものといえばどれも普段馴染みのある食べ物で、
「子供の頃から手伝いをし、もしくは自立後きちんと炊事している」
人間にはさほどに難しくは無い、だろう、というシロモノである。
まぁ結局のところ、
「あらあら、だから最近の若い人はダメよね~」
「こんなこともできないのか。全く親の顔が見てみたい」
なんてのを言わせて小市民の溜飲を下げさせるという、そんな企画意図なわけだ。
日曜日のほのぼのオブラートにかぶせているが、結構悪趣味下世話な内容ではある。
でも中には普段馴染みではあるが案外知らない・作れない料理の場合もあるわけで、
そういう場合は画面の向こうのギャルを笑うに笑えない状況である。
「うわこいつバカだね~(あれ、でもどう作ったらいいんだっけ?)」てな具合。

しかしそこは長寿コーナー。配慮が行きとどいている。
毎回最後にお手本でプロの料理人が登場して、きちんと手順を踏まえて、
練達の技術をみせつつも、ご家庭で作る際のコツまできっちり教えてくれる。
実はここが見逃せない。料理レシピの単行本も単独で発行されているというから、
やはりこの部分も概ね好評なのだろう。
例え如何なる知ったかさんでも「そうそう、こう作るんだよ」などと、
恥をかかずに済むというなんとも絶妙のメカニズムである。
若者を腹抱えてバカにしつつも、知ったかぶり中年へのフォローも抜かりない、
まるで接待のような番組内容である。うーん、隙が無い。

で、それはそれとしていいのだが、イカソーメンの回で気になる事があった。
件のコーナーでは、プロの料理人がスーパーで見るような白くなったイカの刺身を、
肝やらミソやら醤油やらでタレにしてかけて「イカソーメンです」と称していた。
でも、それは単に「イカの刺身」じゃないのかな。
「イカソーメン」というのは、海からあがったばかりの、それも身焼けしていない、
透き通ってプリプリしている新鮮なイカを細く切って食べる刺身の事だったと思うのだが…。
だから「調理法」というよりもむしろ「地域限定の食べ方」である。
もっとも、それをじゃぁご家庭で気軽になんてのはドダイ無理な注文である。
プロでさえ「代用品」しか作れないのだから。(当たり前だが)
だから、これはそもそものチョイスが間違っていたわけで。
つまり死んだシラウオを前にして「踊り食いをつくれ」とかと一緒。
同じイカでも例えるなら陸地で「沖漬けを作れ」ってのと一緒。なんのトンチだ。

そもそも「キチンとつくれましためでたしめでたし」
とリアクションは企画意図として要求してないのだからこれでいいのだろう。
つまり最初から「いかにトンチンカンな失敗をするか」が目あてなわけだから。
まず失敗ありき、てな悪意がブラウン管(これも死語だな)の端からにじみ出ていて、
ちょっと半笑いしてみた日曜日の昼下がりであった。


※追記 どうやら、単に細切りのイカの刺身の事も「イカソーメン」と呼称していいらしい。しかし、かといって「これがイカソーメンです」と言い、「あれがイカソーメンなのか」と思われるのもなんとなく釈然としないのだけれど。
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by gesotoku | 2006-08-09 11:58 | コラム・批評

嫌われ松子の一生

テアトルダイヤ池袋で観たのだが、中谷美紀はやっぱりえがった。
エンタテインメント色や豪華チョイキャスト、
目まぐるしい場面展開と各シーンのテンポの良さとで
2時間余の長さをまるで感じさせない、
キラキラした楽しさに包まれている。
中身は実際だいぶドロドロに違いないのだが、
足を止めて考えてるうちに次のシーンいっちゃうもんで。
そのうち幸不幸って全くの表裏には違いないのに、
ともすれば一緒であるかのような気さえした。

それはきっと砂糖細工の御伽噺、花咲き誇るファンタジーなんだけど、
例え一瞬でもその甘さを信じてみたくなる、そんなポジティブさに満ちている。
いや、とことん暗く沈んだ、実録モノを撮ろうと思えば出来たと思うのよ。
でもそうはしなかった。それはそれでもう観る側ものっかってしまって、
楽しんでしまっていいと思うのよね。実際。

作中の松子はむしろ相当な不幸を背負ったまま、
転落しきって生涯を終えた人間なのではあるが、
自分が自分としてスタイルを変えず、
カタチはどうあれ最後まで「生ききった」事については、
その点にだけは真っ直ぐスジが通っている。
人生に勝ち負けなんか無いのはわかっていながらも、
その芯の部分に思わず脱帽なんである。

奔放に生きるって事も
耐えながら生きるって事も
器用に生きるって事も
不器用に生きるって事も
実は本質的にはそう変わるものではないのかもしれないね、
「禍福は糾える縄の如し」(老子)っていうしさ。
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by gesotoku | 2006-07-12 14:01 | コラム・批評

「嫌われ松子の一生」 ドラマ化だってよ

「嫌われ松子の一生」内山理名でドラマ化 - 芸能ニュース : nikkansports.com

今公開中の映画は未見だが、原作におけるドロドロした転落人生を
中谷美紀独自の女優性と中島監督独自の映像美で上手く
エンタテインメントとして昇華した良作という評判を聞く。
逆にいえば「原作をうまく料理できている」わけだ。
原作がすこぶるに手放しで無条件に素晴らしいわけじゃぁない。

やりゃぁいいってもんじゃねぇ。

まして映画でオーケーならドラマでもオーケーみたいな、
そんな簡単なものであるはずがないのだ。企画優先の匂いがプンプン。
やはり電通のしわざか。

で、内山ですよ。内山くんじゃないですよ。理名の方。
やぶにらみでフテブテシイのは共通するかもしれんが。
彼女って確かデビューしたてくらいは首も細くて、
まだ少女性があってかわいらしい方だったんですけど、
今の状態は見るとなんかね。えらくあつぼったい。
成長期を過ぎて顔の形変わったんだろうな。
そうするとそれまでの持ち味であった凛とした存在感も、
少女性ありきのものであったことがヒシヒシ分かるわけよ。
これは丁度観月ありさや鈴木杏も同じ病状に陥ってると思う。

あと、少女性がウケた女優って二十代になるのが難しかったりするよな。
内田有紀も広末涼子も同じ壁に当たっていた。
「美少女」と「美女」って陸続きじゃないと俺は思っている。
両者の間には結構な距離の、飛び越えていかざるを得ない溝を感じる。
その点中谷美紀は既にしてイメージが固まる頃には既に「美女」であった。
アイドル時代に殆ど無名だったのが逆に幸いしているともいえる。

で、「嫌われ松子」に話を戻すと、正直ドラマ化なんかには興味はない。
山田孝之は何役で出るの?ともうキメ打ちしてるくらいの、
「どーせいつものアレだろ」感満載なわけである。
電車男といい、「セカチュー」といい、なんかもうそういうマーケティングパターンが
織り込みずみなのだろうか?

しかし中谷美紀から内山理名ってなぁ…。ふー。
もちっと浮世離れ感とエロスの微妙なブレンドが必要だと思うけどな。
でも、そういう意味では劣化コピーとか模倣とかを微塵も思わせないキャスティングは、
ある意味正解かもしれないけどね。別物として消化できたなら勝利と言えるだろうし。誰の。
まぁとにかく、同じ原作でも、かくにごとくにテイストは変わるものだ、
という化学実験みたいなものとうけとめて、今回はスルーでございますよ。
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by gesotoku | 2006-06-30 09:53 | コラム・批評

山手線目覚まし時計発売

発車メロディーなら目も覚める? 山手線目覚まし時計発売 : ITmediaニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

>> 東京、有楽町、品川、五反田、渋谷、新宿、池袋の発車メロディーと、
>>新大久保、上野の発車ベルをアラームとして収録した。
>>秒刻みで回転する秒円盤には、山手線E231系列車の正面イラストをあしらった。


ほっ…… 欲しい!

いやぁ、俺は何も重度の鉄道マニアではないのだけども、
ある日携帯の着メロサイトで「JR発車メロディシリーズ」を聞いて以来、妙に気に入ってしまったのだ。「電車でGO!FINAL(山手線内外周り完全収録)」も持ってるし。

なんというか、アノ音を聞くと「わけもなく気忙しい気分になる」のだよね。
あの慌しい、朝のウンザリタイムがフラッシュバックしてしまう、これぞパブロフのイヌの哀しき。否応無く通勤気分に強制シフトできる、朝にはうってつけのアイテムやもしれん。
山手線でもっとも個性的であろう高田馬場が収録されていないようだが、やっぱり大人の事情が関連しているんでしょうか。
十万馬力の科学の子ですもんね。
そもそも発車メロディの無い上野はどうするのか、と思っていたら発車ベルですって。渋すぎる。

あぁ、こういうので東武東上線バージョンとかでないかな。時間が来たらプシューつって、焦げ臭くなるやつ。要らんな。
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by gesotoku | 2006-03-03 17:55 | コラム・批評

別冊宝島の「隣りのサイコさん」を読む。


 これが実に困った事に滅法面白い。といっても、「人様の病をネタにした本なんて…」といった良心の呵責ウンヌンという話ではなく、別のタガの問題。

 よく精神障害者や異常心理に関する本に没入しすぎると、「あっち側」に引っ張られるという話を小耳にしていたんだが、この本があんまり面白いので、つい当初の警戒をウッカリ解いてしまいそうでなんとも困る。

 野次馬根性か、知的好奇心かの故か、世の真相を垣間見る衝撃のインパクトの為か。話半分に聞いておかないといけないと思いつつも、様々なアッパー&ダウナー諸症状博覧会を巡り、「あぁなるほど」と自分の中で頷く事しきりだ。パビリオンパビリオンがまたキョーレツな出し物を展示してんだこれが。

 池袋にも「この人もしかして…アレなんか?」という類のオッサンオバサンがようさんいる。彼らを見ていると「なにゆえこうなったのか」という知的興味が、善悪や警戒心抜きにしてモリモリ巻き起こってしまう。そこが自分でも悩みの種ではあったのだが、この本のおかげで少しは代償行為が取れそうではあり、そういう意味では大助かりな本だ。

しかしペットボトルを頭にのっけて池袋を闊歩する心理はさすがにどうにも解明できんけど(実在)。
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by gesotoku | 2006-02-08 10:34 | コラム・批評

チック・コリア 「リターン・トゥ・フォーエヴァー」

かねがね欲しがっていた、チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエヴァー」を先日やっと入手できた。
全体に寂寥感のあるエレピが印象的なアルバムで、とても気に入っている。
その中に、"What Game Shall We Play Today"という名曲がある。
フローラ・プリムの上品で軽やかな声音が、ささやかだが芯の強い幸福感に包まれていて、しみじみ美しい。

で、ちなみにこの曲は以前に日本車のCMでも流れていたそうだ。
題名を訳してみると"今日は何をして遊びましょうか"となり、いかにもなコピー風の文句に変貌する。なるほど、たちまち頭の中が緑を中を抜けるシルバーグレー・セダンになってしまった。
あぁ、こりゃきっと"今日は、何をしましょうか?"なんてミッドな男性ナレーションが走るのだろうな。でもって、身奇麗なワイフが「今日のアナタ、なんだか素敵ね」とかなんとか言い出しやがりそうな勢いだ。このスカし具合はきっと日産車だな。何の確信か。(いや、実際は知らないのよ)

まぁそんな気恥ずかしいセリフを15秒だけでも地に定着させるだけの力を、
チック・コリアは持っているという強引なまとめをもってヨシとすることにする。
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by gesotoku | 2005-12-19 12:01 | コラム・批評

映画 「Be Cool」

「ゲット・ショーティ」の続編らしいが前作は未見。
 まず惹かれたのは、どこかで見たようなタイトルの構図。
パルプフィクション、ソードフィッシュばりにふんぞりかえるトラボルタ。
悪の匂いがプンプン。横に侍るのはハルベリーかと思ったらユマ・サーマン。
そして後にはさりげなくハーベイ・カイテル。でもタランティーノ映画じゃぁない。
むしろ後に居並ぶクセモノ達(アフロのザ・ロックって!)、ガイ・リッチーの「スナッチ」を髣髴とさせるタイトルロゴ。否応無くデジャヴを喚起させる。

 ここまで来れば、きっと内容もパルプ~のようでスナッチのような、多勢力同時進行のクライムムービーなんだろうなと想像するし、事実大枠その筋でストーリーが流れていくのだが、どうもツメが甘い気がする。複数同時交錯してきたものが、クライマックスの一点でバチッ!とキマるあのカタルシスが薄い。

 また、トラボルタふんするチリ・パーマーの行動原理がピンと来ない。
単に歌手志望の少女に才能を見出してんで、いっちょやったろか、というだけに留まっていて、本当のアクドい狙いとかも狂おしい野心とかもなく、どうにもキャラが薄い。ライバルとの知的なハメ遭いも正直食い足りない。いや、観ていて喰えない男だなぁというのは伝わるんだが、その本領を発揮しないうちにいつのまにかエンディングになっちゃった、そんな印象だ。
 ユマ・サーマンもパルプ~のダンスシーン再現の為だけに出てきたんじゃねーか、っていうくらいに存在意義が薄かった。強烈なキャラをふりまくでもなく、単に「コネの道具」になってしまっている。あとはただアタフタしていただけ。
 なんというか、道具仕立てと思わせぶりな舞台設定の割に、あまりに素直に物語が進みすぎてしまっている、そんな印象だ。エアロスミスとのライブシーンは確かに豪華なのだが、それを省いてでも悪役同士の化かしあいに徹してくれた方がいいくらいだ。全員全滅して、最後に笑ったのはディーヴァの少女だけ、それくらいでも良い。
狙いどころが散漫になって、着地点がつかみきれない映画だった。
 ちなみに"ザ・ロック"の野暮ったらしいゲイ疑惑用心棒の演技はなかなか良い。肩眉をクイッと上げるあの"アイブロー"も健在だ。レスラーはやはりコメディタッチの演技の方がしっくり来る。というか、そろそろWWEに本格復帰してくんねーかな(私的感情)

Be Cool Official Site
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by gesotoku | 2005-09-05 16:11 | コラム・批評

古書あさり

昨日南池袋の古本屋、「古書往来座」で数点購入する。
ここは筑摩文庫や講談社学術文庫、中公文庫、文春文庫などが比較的良い状態で揃っており、「知らない人は知らないが、知ってる人は物凄く読みたい」というミウラのボイラー的立ち位置の本がなかなか充実している。池袋の本好きでここを知らないなんてなぁモグリっていう程だ。いや、いま俺が言ったわけだが。


「三國志の謎徹底検証 諸葛孔明の真実」

著者は加来耕三。「諸葛孔明99の謎」の再録と加筆部分の再構成。いわゆる歴史のこぼれ話や概要・解説の類の本で、この手のジャンルは三国志と戦国時代にとっても多い。今時分なら義経関係の本が平積みになっている、その手のヤツだ。
 俺はこういう群像劇というのが滅法好きで「三国志」や「水滸伝」なんか、もうたまらなく好きなわけで、あんまり好きになると今度は原作本を読んだだけじゃ物足りなくなって、あの豪傑の生まれは何処だとか、あの英雄の嫁さんにこんな面白い女がいたとか、そういう話になるともう止まらないのだ。ただ、そういった話を、世上の全ての人々が好むわけではないから、あまり口には出さずそっと静かに微笑んでいるわけよ。
 で、この人は史料や伝承・物語を問わず、面白そうな歴史話は全部詰め込んで、かつ仔細精密に調べる事で定評があるのだが、それだけに諸説異説主観の別がはっきりしないのが欠点といえる。まず読んでいて面白いのだが、結局タメになったかというと微妙なところ。読み物、エンタテインメントとしては有用だが、これ読んだだけで薀蓄傾けると思わぬところで恥をかく。(もっとも史学云々を語るのに"読み物"を論拠にしてはいけないが)
「ほうほう、そうかそうか」とあたかも大河ドラマのガイドブックの如くに素直に読むのが吉。


「田宮模型の仕事」

国産模型の代名詞である田宮模型の社長が明かす、自己のルーツと歴史。
それ即ち田宮模型の歴史であり、つまりは日本の模型の歴史でもあり、また昭和のフロンティア一代記でもある。この本の、意義の巨大さと来たら無い。
 幼少期、空襲で飛んできた米戦闘機の逆ガルウイングに思わず恐怖を失って夢中で目を奪われた話や、木製模型しかなかった時代にアメリカの「プラモデル」が入ってきたときの興奮、当時の模型少年達の、正直な目線が実なおに鮮やかに活写されている事にまず驚く。さすがはディティールの田宮(笑)。
 戦車のディティールが知りたくて自衛隊基地へ取材を頼み込んだり、精密さに情熱を注ぐ一方、RCやミニ四駆等で「模型としての"らしさ"を表現する為のデフォルメ」に対しても柔軟な姿勢を見せるあたりも素晴らしい。メカの美しさは倫理や道徳は勿論、諸々の偏見や先入観を超越するもののようだ。
まだ完読していないが、田宮社長が未だ永遠の模型少年であり続けている、だから田宮模型は王道であるのだなぁとシミジミ来る。これは良い本。


「ぼくはオンライン古本屋のおやじさん」

ネット古本屋「杉並北尾堂」店長北尾トロ氏の本。
古本に関しては当初全くのズブの素人だった北尾氏が書いた体験談エッセイ。
そもそも古本屋を始めたキッカケが面白い。
「折角運んできた重たい本の山を、愛想の悪い古本屋のオッサンに付き返されるのがイヤだから、いっちょ自分で売ったろう」と思ったのだとか。ハハハハハ。わかるなぁそれ。「新書新刊が目まぐるしく入れ替わり、後は話題作がせいぜいちょっと残るだけ。読んでみたら面白い本、ツボをついた本というのはいくらでも存在する、それを廃本と称して目録に並べてみるとニーズは結構ある。仕入れ力なら資本のあるところには適わない、ノウハウならプロの足元に及ばない、だからイイ本を在る分だけ判る人にコッソリ売ろう」という事らしい。ちゃんと試行錯誤や悪戦苦闘の跡も書いているし、数字的な部分も正直に書いてあるから、非常に参考になるし何より好感が持てる。(成功の法則、みたいなカッコいいことだけしか書いてないのは逆に鼻持ちなら無いもんね)
ニッチビジネスを志す人には勿論、すべからく商いを扱う人間にとって凄くいいヒントになりそう。
と、思っていたらその古本屋「杉並北尾堂」のブログが存在する事を発見した。
それもうちと同じエキサイトブログ。なんたる奇遇。


しかし書評かいたりラーメンの感想かいたり、カツカレー丼食ったり、うちも節操ナシなブログだ。
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by gesotoku | 2005-05-31 15:04 | コラム・批評

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